遺言 PR

特に遺言が必要なケースについて解説します 

遺言について基本的なことその3と書いてあります。お爺さんのイラストが入っています。
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遺言書を作成することをすすめてきましたが、皆さんが抱えている事情によっては、遺言書を作っておいたほうが良いケースがあります。

今回は、そういった遺言書をつくった方がいいと思うケースについて解説いたします。

 

特に遺言が必要なケース

① 夫婦の間に子がない場合

子がない場合に夫が死ぬと,妻が全財産を相続できると思っている人がいます。しかし,夫に兄弟姉妹がいると妻の相続分は4分の3で,残り4分の1は夫の兄弟姉妹に行くことになります。そこで,これを避けるため「全財産を妻に相続させる」という遺言をしておくのです。そうすれば,兄弟姉妹には遺留分がありません(民法1042条)から,遺言どおり妻が全財産を取得できることになります。

② 相続人同士が不仲又は疎遠なとき

例えば,先妻の子と後妻との間では血縁関係がなく,とかく感情的になりやすいので,遺言できちんと財産分けをしておかないと,遺産分割で争いが起こりがちです。

③ 相続人以外の人に財産を分けてあげたいとき

相続人でない人(例えば,子供の嫁や孫,内縁の妻など)は,相続人ではないので,遺言で相応の財産をあげることを明確にしておく必要があります~この場合は遺言による贈与なので「相続」ではなく「遺贈(いぞう)」ということになります。

④ 個人で事業を経営したり,農業をしている場合

その事業等の財産的基礎(会社の建物や敷地,田畑など)を複数の相続人に分割してしまうと,事業や農業の継続が困難となってしまう。そこで,このような事態を招くことを避けるためには,当該事業等を特定の者に承継させる旨の遺言をきちんとしておく必要があります。

⑤ 相続人がまったくいない場合

この場合には,遺産は,特別な事情(被相続人の療養看護につとめた者など特別の縁故があった者がいる事場合)がない限り,国庫に帰属します(国のものなります)。そこで,遺産を親しい人や世話になった人にあげたいとか老人施設や寺等に寄付したいときは,その旨の遺言をしておく必要があります。

 

遺言の撤回について

遺言者は,いつでも,その遺言の全部又は一部を撤回できます(民法1022条)。

これは,遺言作成後の遺言者や相続人などの状況の変化・気持ちの変化などに対処するもので,「遺言の全部を撤回して改めて遺言を作成する」こともできます

 

遺言執行者の指定について

遺言者は,遺言で,一人又は数人の遺言執行者(遺言の内容を実行・実現してくれる者)を指定することができます(民法1006条)。

通常は,相続人や受遺者から指定されますが,遺言の執行を確実に行ってもらうために,弁護士・司法書士・行政書士等の専門家を指定することもあります。

遺言執行者には,相続財産の管理など遺言の執行に必要な一切の行為をする権利義務がある(民法1012条)ので,遺言執行者を予め指定しておけば,遺言の執行を速やかに行うことができます。